初盆と一周忌が近いのですが、一緒にしてもいいの?
初盆や一周忌というと人生の中で何度も経験するものではないので、どうしたらいいか悩みますよね。

 

人が亡くなると、悲しむ暇もなくやってくる、初七日法要四十九日法要や、一周忌初盆(新盆)

仏事は、宗派・地域・それぞれの家庭によって違うので、どうすればいいのか悩む方は多いのです。

 

我が家も一昨年、祖母が亡くなり、親よりも孫である私の方が近くに住んでいたため、その手配や準備に追われた経験があります。

でも、こういうことって頼れる年配者がいなくなった場合、知らないことって多いんですよね。

今回は、

  • 初盆と一周忌を一緒にしてもいいのか
  • お布施・香典の相場・香典返し
  • 初盆と一周忌を一緒にする場合の服装
  • 初盆と一周忌を一緒にする場合の案内状の文例
  • 初盆と一周忌を別でする場合
  • 7月に亡くなった場合の初盆はどうするのか

ということについて説明していきますね。

初盆と一周忌を一緒にしてもいい?

 

遠方に住んでいる親戚が多く、なかなか皆集まれないので、初盆と一周忌を一緒にできればと思っています。
一緒にしてもよいものなのでしょうか?
基本的に、初盆と一周忌は別々にするというのが一般的ですが、日程が近い場合は一緒にする事も多いです。

 

なぜ、初盆と一周忌を別々にする方がいいのかというと、それぞれの儀式で供養する対象が違うからです。

 

  • 初盆・・・故人だけではなく全てのご先祖様も供養する法要
  • 一周忌・・・故人を供養する法要

 

供養する対象がそれぞれ違いますし、もともと全く別の法要であるため、別でする方が望ましいのです。

 

しかし、初盆と一周忌が近い場合はとくに、別でするとなると、スケジュールの調整が大変ですし、慌しくなります。

また、遠方に住んでいる親戚が多かったりすると、短期間に何度も足を運んでいただかなければなりません。

そういった場合は、初盆と一周忌を一緒にすることもあります。

 

この場合は、お寺によって考え方が違ったり、人によっては別々にするものだという方もいらっしゃいますので、菩提寺のお坊さんや親戚などに相談してみるといいでしょう。

 

我が家の場合

ちなみに、我が家は8月末に祖母が亡くなったんですが、初盆の時期より少し前に、一周忌と初盆の法要も兼ねて行いました。

お盆はお坊さんを呼んでの法要はなく、ご近所の方や仕事関係の方、昔馴染みの方がやって来られ、お線香をあげて帰られたくらいでした。

 

では、次に、初盆と一周忌を同時にする場合についてみていきましょう。

 

初盆と一周忌を一緒にする場合の基礎知識

初盆と一周忌を一緒にする場合に知っておきたいポイントは・・・

 

  • 初盆と一周忌を一緒にする場合の日程調整
  • お布施と香典の相場・香典返し
  • 服装について
  • 案内状の文例

 

では、それぞれについて説明していきます。

 

初盆と一周忌を一緒にする場合の日程調整

初盆と一周忌を一緒にする場合の日程調整で気をつけたいことは

 

  • 回忌法要は命日か前倒しでする方が望ましい
  • 早めに日程を決めてお寺に相談する

 

昔から「仏事は先延ばしにしてはいけない」と言われているため、初盆と一周忌を一緒にする場合でも、できるだけ遅れないように、早めに手配をしましょう。

お盆の時期はお寺が忙しいため、早めに日程を伝えておかないと希望の日時にできない可能性が高くなります。

 

お布施・香典返し・香典の相場について

初盆と一周忌を一緒にする場合、お布施や香典はどうなるのでしょう?
相場を教えて下さい。
ではそれぞれについて説明しますね。
お布施の相場

お布施は宗派や各家庭によって違ってきますが、平均的な相場をお伝えしますね。

まずは、初盆・一周忌それぞれの相場から。

  • 初盆のお布施・・・3万〜5万円
  • 一周忌のお布施・・・3万〜5万円

別々にすれば両方の金額が必要になってくるのですが、一緒にする場合は単純に2倍の金額になるのではなく、3万円から5万円となります。

初盆と一周忌のお布施

また、お布施の他に必要な費用として以下のものもあります。

  • お車料(お坊さんが自宅に来る場合)・・・5千円〜1万円
  • 御膳料(会食をしない場合)・・・5千円〜1万円
  • お席料(お寺で会食する場合)・・・3千円〜5千円

御膳料は午前中に法事があった場合にお渡しします。

香典返し

一周忌と初盆を一緒にした場合、香典返しは一回分でよいでしょう。

ただし、地域によっては、一周忌の分と初盆の分の両方を用意する場合もありますので、年長者などよく知っておられる方に聞いておくと安心でしょう。

また、香典返しの相場は、地域によっても違いますが、3分の1返し半返しのどちらかになります。

香典相場

また、初盆と一周忌に呼ばれた場合には香典も用意しましょう。

一周忌・初盆単独の場合の香典相場は、それぞれ5千円〜1万円程度ですが、初盆と一周忌を兼ねる場合も同様に5千円〜1万円程度になります。

香典の相場は、故人との関係や年代によって違ってきますが、どの年代でも大丈夫な平均的な相場は5千円〜1万円です。

しかし、地域や各家庭によっても違いますので、年長者の方に聞いておくとより安心でしょう。

 

また、以下のような場合には、上乗せして包むのが一般的です。

  • 会食の席が設けられている場合・・・プラス3千〜5千円
  • 地域によってお盆にも香典を出す場合・・・プラス3千〜5千円

 

また、それとは別にお供えとして故人の好きだった日持ちする菓子折りなどを用意しておくとよいでしょう。

 

初盆の香典について、詳しくはこちらをどうぞ
初盆の香典の表書きは?薄墨がいい?恥をかかない基礎知識

 

九州北部の我が家の場合

 

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こちらでは、初盆の際も皆さん香典を持って来られます。その相場は3千円~5千円ほどですが、親戚の場合は1万円ほど包む場合もあります。

 

我が家の場合は、ほとんどの方が、一周忌と初盆の香典を分けて、2つの香典を持って来られ、香典返しも2つ用意しました。

また、香典返しは、親戚・ご近所・仕事関係と関係性で包んで来られる金額も違うと予測し、3種類の値段の異なる香典返しを用意し、関係性に応じて違ったお返しをしました。

地域によって全然違うのね。
次は気になる服装についてですよ。

 

服装について

一周忌と初盆を一緒にする場合もやっぱり喪服なのでしょうか。
基本的には喪服ですが、迎える側と招かれる側では少し違ってきますので、説明しますね。
迎える側(喪主)

迎える側は、基本的に喪服がマナーです。

しかし、初盆は暑い時期ですので、略喪服(平服)でされる方も多いようです。

 

略喪服でする場合は、一応お寺さんにも確認しておくと安心ですよ。
招かれる側

招かれる側の場合は、略式喪服の場合が多いのです。

まずは案内状を確認しましょう。

 

案内状に「略式喪服で」「平服で」と書かれている場合は、喪服でなくてもいいでしょう。

案内状に記載がなくて迷った場合は、直接喪主の方に聞いてみましょう。

 

略式喪服や平服など初盆についての服装はこちらをどうぞ↓
初盆の服装はどうする?女性は注意!恥をかかない大人の基礎知識

 

では、次に案内状について紹介しますね。

初盆と一周忌を一緒にする場合の案内状の文例

初盆と一周忌を兼ねる場合、案内状はどう書いたらいいのでしょうか?
では、文例を紹介しますね。

 

謹啓 ○○の候 皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます

このたび 下記の日程にて亡○○の一周忌法要と初盆法要を合同法要にて営むことになりました

ご多忙中とは存じますが ぜひともご臨席を賜りますようお願い申し上げます 敬具

日時 平成○○年○月○日○曜日 午前○時より

場所 ○○○寺

住所 ○○県○○市○○町○○丁目○番

電話番号 ○○○○-○○-○○○○

尚 法事終了後 会食の席を設けておりますのでご臨席を賜りますようお願い申し上げます

平成○○年○月○日

○○県○○市○○町○○丁目○番地○

喪主○○ ○○

お手数ですが○月○日までに返信にてご都合をお知らせください

まずは、季節の挨拶を入れ、句読点を使わず、これを縦書きで封書で出されるとよいでしょう。

 

ここで豆知識!

句読点を使ってはいけない理由には、諸説ありますが、私が有力だと思う理由は、昔からの慣習ではないかと思います。

 

現在、こういう案内状は印刷されたものを利用することが多いですが、一昔前までは毛筆で書いていましたよね。

毛筆の場合、古来から句読点を打たないという慣習があるのです。

また、句読点は読みやすくするためのもので、句読点を打つことで、相手を見下す(句読点を打たないと読めない)ことにもなってしまいます。

 

ということは、仏事に限らず、こういう案内状などの大事な文章には句読点をつけてはいけないんですね。
勉強になりました!!

 

では、次に初盆と一周忌を別でする場合についてです。

初盆と一周忌を別でする場合

初盆と一周忌を別でする場合にも色々と問題が出てきますよね。

 

初盆と一周忌が近いと、遠方の親戚はなんども足を運ぶのが大変ですし、どちらか一方のみ来ていただくという方法をとるといいでしょう。

初盆と一周忌、どちらも大切な法要ですが、どちらかというと「一周忌」の方がより大切な法要となります。

 

初盆と一周忌どちらを優先する?

 

 

どちらの法要で呼ぶか迷った時は一周忌の方に来ていただくことをオススメします。

また、一般的に「仏事は先延ばしにしてはいけない」と言われています。

 

命日と初盆が近い場合は、一周忌を1ヶ月から2ヶ月ほど前倒しでするという方が多いようです。

ただし、菩提寺のお坊さんや地域などによって考え方が違ったりしますので、まずはお坊さんや詳しい方に相談してみましょう。

では、次にお盆の直前に亡くなった場合についてです。

お盆の直前に亡くなった場合初盆はどうなる?

お盆の直前に亡くなった場合の初盆ってどうなるんでしょうか?
四十九日を迎えた後、はじめてのお盆が初盆になります。

 

まずは、四十九日を済ませないと、初盆にはなりません

 

したがって、7月や8月初旬などに亡くなり、四十九日を迎えていない場合は、翌年が初盆になります。

それはなぜかというと、四十九日までは、亡くなられた人はこの世に魂が残っていると考えられているからです。また、7月だけでなく、お彼岸も同様です。

 

最後に

  • 初盆と一周忌は別にするのが一般的だが一緒に行う場合もある
  • 初盆も一周忌も前倒しで行う場合はあっても、基本的には遅れないように
  • お布施の相場は3万〜5万円プラスお車料・御膳料などが必要
  • 香典返しは一回分でよい
  • 香典返しの相場は、3分の1返しもしくは半返し
  • 一周忌・初盆の香典は5千〜1万円ほどが一般的
  • 一周忌と初盆を一緒にする場合の香典も5千〜1万円程度
  • 会食を用意されてる場合は3千〜5千円プラスする
  • 初盆と一周忌では一周忌の方が大事
  • 初盆と一周忌が近い場合は一周忌を1〜2ヶ月前倒しにするとよい
  • お盆の直前に亡くなった場合の初盆は翌年

九州北部では8月のお盆が一般的なんですが、うちは祖母が8月末に亡くなっていたため、8月の初めに一周忌と初盆の法要を一緒に行いました

その際、お寺さんの来られる時間が遅くなるため、最初に会食を行い、お寺さんが来られてから自宅にて法要を行いました。

宗派によっても決まりごとがあったりするため、まずは年配者の方に聞いてみるとよいでしょう。

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