近年、増加している自治会の役員、なり手がいない問題。
私は今年、自治会の執行部役員をしていましたが、次の役員選出が何より大変でした。
自治会は任意だからこそ、入会も自由ですが、地区によってはその任意が任意でなくなっているところもあります。
その中でも、役員選出問題は自治会存続にも関わってくる大問題です。
そこで今回は、自治会の役員のなり手がいない問題について
- 現在起こっている問題
- 自治会がなくなった場合の問題
- 役員選出方法案
などを、それぞれお話ししたいともいます。
ただし、実際の問題は、その場所によっても異なりますので、あくまでも参考としてご覧いただければ幸いです。
自治会の役員のなり手がいない?起こっている問題は?
- 地域の高齢化
- 立候補者がいない
- 若い世帯は共働きで時間がない
- 輪番で役員が回ってきても、断る人が多い
- 役員を依頼すると、自治会を退会する
特に深刻なのは、高齢化です。
役員経験者や、お仕事をリタイアされた時間に余裕のある方が75歳以上となり、年齢的に大きな役をやるのは厳しいと断られるのも増えています。
またそれに反し、若い子育て世帯は、夫婦共働きや子供の習い事の送迎等で、役員を引き受ける余裕がないという現状です。
それならばと、自治会の各組で役員候補者を輪番で・・・とすると、半ば押しつけのような状態となりますし・・・
「自分はできないから」と、自治会自体を退会される方が増えています。
今後、もっと増えそうじゃない?
自治会を退会する人が増えると、起こりうる問題をお話しします。
自治会が消滅すると起こる問題
実際問題、役員のなり手がいなければ、自治会は回りません。
市報等の配布を、市に委託し、外部業者が行うところも増えています。
しかし、自治会の役員全てを市に委託することは、なかなか難しい現状です。
そうなると、やはり自治会役員は、自治会内で選出しなければいけない→役員のなり手がいない→退会者が増える→自治会消滅・・・となるわけで・・・
- 安全パトロール・見回りが減る→治安の悪化
- 街灯の管理→電球が切れた場合に対応するのは誰?
- ゴミの散乱→誰が対応する?
- 地区で問題が起こった場合→誰が問題発起する?
など、治安や環境の悪化につながる可能性が大です。
結局は、問題が起こった際は地区のコミュニティーセンターや市に相談しなければいけなくなりますが、今までは自治会として相談できていな内容が、一個人として相談しなければいけなくなります。
そうすると、それを誰がやるのか問題が発生し、結局はその役を担う担当が順番で必要になり、そこで役の輪番制が発生するというわけです。
しかし、そこで実際に街灯の電球が切れたものの、消滅した組の対応は自治会が行えず、個人で街灯代を組の人達から集金し、業者に依頼して支払いまでを済ませる。
ゴミの収集場所の変更依頼を市に申し出るも、自治会名義ではなく個人で文章作成して依頼してくれと跳ね除けられ、個人的に市に依頼する文章作成・申し出をして・・・など、個人負担が非常に大きくなってる現状です。
結局は、独自の自治会を作って、役員を回さなきゃいけなくなるじゃない。
では、どうやって自治会役員を選出したらいいのか、という問題にもどってしまいますよね?
自治会役員選出方法案
- 地区のブロック割を大きくする
- 自治会の統合(隣接する地域との合体)
こうすることで、必然的に役員可能な人数が増えるため、役員選出は可能になるでしょう。
ただ、世帯数が増えると、それだけトラブルも増え、役員の仕事は増加します。
- 役員任期を1年にする
- 誰がどの役をするかを、最初から決めない(候補者を輪番で選出し、その中からくじ引きor話し合い)
- 役を減らす(外部委託を増やす)
- 自治会費を増やし、役員報酬を増やす
役員のなり手がいないからと、役員任期を増やすと、余計なり手がいなくなります。
つまり、1年ならなんとか我慢しながらできても、2年も嫌な役を我慢できず、退会するという流れが出来上がりつつあるんです。
また、平等性を保つ上で、各組から輪番で役員選出し、その中から誰がどの役をするのかくじ引きor話し合いで次の役員を決めるという方法もあります。
その他、自治会費を増やし仕事を外部に委託し、役員数自体を減らしたり、役員報酬を増やすことで役員のやり手を確保するという方法もあるでしょう。
最後に
ポイントをまとめると・・・
- 地域の高齢化
- 立候補者がいない
- 若い世帯は共働きで時間がない
- 輪番で役員が回ってきても、断る人が多い
- 役員を依頼すると、自治会を退会する
という問題が起こっている。
自治会がなくなると、
- 安全パトロール・見回りが減る→治安の悪化
- 街灯の管理→電球が切れた場合に対応するのは誰?
- ゴミの散乱→誰が対応する?
- 地区で問題が起こった場合→誰が問題発起する?
など、治安や環境の悪化が問題となる。
役員選出方法として、
- 地区のブロック割を大きくする
- 自治会の統合(隣接する地域との合体)
- 役員任期を1年にする
- 誰がどの役をするかを、最初から決めない(候補者を輪番で選出し、その中からくじ引きor話し合い)
- 役を減らす(外部委託を増やす)
- 自治会費を増やし、役員報酬を増やす
などがある。
実際問題、どの方法が正解というのは、それぞれの地域・自治体によって異なり、やってみなければ分かりません。
難しい問題ですが、高齢化はどんどん進み、そう遠くない将来、もっと増えてくる問題でもあります。
誰かがやるだろうではなく、それぞれが自分の問題として、向き合う必要があるでしょう。
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