
年が明け、しばらくするとテレビや街中でちらほら見かける「確定申告」の文字。
私もアルバイトをしていたころ、源泉徴収や年末調整をしてもらっているし、確定申告なんて関係ないのでは?と思っていました。
ところが確定申告のことなんてすっかり忘れた頃、アルバイト先の同僚であるAさんからこんなことを聞いたのです。
確定申告をすることで、お金が返ってくることもあるんです。
確定申告は、税金を支払うためにやるものだと思っていた私には、驚きでした。
確定申告は難しそうだしよくわからない…
だけど、得をするならぜひやりたい!
Aさんと一緒に確定申告について学んでみることにしました。
今回は確定申告について…
- しないとダメなのはこんなひと!
- 逆にしなくても大丈夫な人
- 確定申告をするメリットデメリット
- しないメリットデメリット
について説明します!
- 会社員でも「給与が2,000万円を超える」「副業などの所得が20万円を超える」などの場合は確定申告が必要です
- 年末調整を受けていて、ほかに所得がない人は原則として不要です
- 申告が不要な人でも、医療費控除や年の途中の退職などで税金が戻ること(還付)があります
確定申告をしないといけない人は?
だけど、確定申告をしなきゃいけないひとたちもいるよ。
では・・・確定申告をしなければならない人はどんなひとなんでしょうか?

- 自営業やフリーランス
- 公的年金の受け取りが年間で400万円を超える
- 株取引で利益を得ている
- 不動産の賃貸や譲渡によって利益を得ている
このような人たちが確定申告をする必要があるのですが、それぞれについて説明します。
自営業やフリーランス
1年間の所得(売上から経費を引いた額)の合計が、基礎控除などの所得控除の合計を超え、税金がかかる人は、確定申告をする必要があります。
なお、基礎控除の額は令和7年分から改正され、合計所得金額によって変わります(たとえば合計所得金額が132万円以下なら、令和7年分は95万円)。以前の「38万円」は古い金額なので注意しましょう。
公的年金の受け取りが年間で400万円を超える
公的年金等の収入が400万円以下で、全部が源泉徴収の対象になっていて、さらに年金以外の所得が20万円以下なら不要です。400万円を超える(2箇所以上からもらっている場合は合計額)場合や、年金以外の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
株取引で利益を得ている
株取引には損益がつきものですが、一般口座や「源泉徴収なし」の特定口座で利益が出ていると、申告が必要になるケースがあります。
ただし、「源泉徴収あり」の特定口座なら税金が差し引かれているので、原則として申告は不要です。また、NISA口座での利益は非課税なので申告はいりません。2024年からの新しいNISAは、年間360万円まで投資でき、非課税で持てる上限は生涯1,800万円です。
不動産の賃貸や譲渡によって利益を得ている
家賃や駐車場といった、不動産の賃貸による収入がある場合は申告が必要です。
そのほかにも土地や家などの不動産の譲渡が発生した場合には申告しましょう。
- 給与収入が2,000万円を超える
- 二箇所以上から給与を受け取っており、かつ本業の会社で副業を考慮して年末調整していない場合
- 給与のほかに20万円を超える所得がある場合
給与収入が2,000万円を超える
給与が2,000万円を超えると、会社のほうで年末調整が行われません。
確定申告が必要です。
二箇所以上から給与を受け取っており、かつ本業の会社で副業を考慮して年末調整していない場合
年末調整をしてもらえるのは、ふつう1か所(主たる給与)だけです。2か所以上から給与をもらっている人は、年末調整されなかった給与の収入と、給与以外の所得の合計が20万円を超えると、確定申告が必要になります。
ただし、給与の収入の合計から一部の所得控除(社会保険料控除など)を引いた額が150万円以下で、給与以外の所得が20万円以下なら不要です。

給与のほかに20万円を超える収入がある場合
ハンドメイド作品の売上、ブログのアフィリエイトなど…意外と副収入ってあるんですよね。
こうしたところで、所得(収入から経費を引いた額)が20万円を超えると確定申告の対象になります。
20万円以下で所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。お住まいの市区町村で確認しましょう。

確定申告をしなくてもいい人は?
でも、わたしたちみたいに確定申告しなくていいひともいるんだよ。
今度は確定申告をする必要がないケースをみてみましょう。
- 自営業やフリーランスで、所得が所得控除の合計以下で税金がかからない
- 会社員で、副業などの所得が20万円以下
- 公的年金の受け取りが400万円以下で源泉徴収を受けており、年金以外の所得が20万円以下
- 会社から年末調整を受けている

確定申告をするメリット・デメリット
ただ、確定申告をするのもなかなか大変だし、デメリットも見てみよう!
確定申告をするメリット
確定申告をする必要はないけれど、するとお金が返ってくる(=還付)があるひともたくさんいます。
メリットでは確定申告を行うことで得する人をご紹介します。

- 医療費控除などの適用を受けられる人
- 年の途中で退職をしている人
- 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合
- 副業をしている人
医療費控除などの適用を受けられる人
1年間に払った医療費(保険などで戻った分を除く)が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、その5%)を超えた分は、医療費控除の対象です(上限200万円)。
そうはいってもひとりで10万円なんて超えない…と思う方も多いと思います。
ですが自分と生計をともにする10万円というのは家族全員分が対象になるんです!
そうなると意外と10万円を超えることもあるのではないのでしょうか?
また、対象の市販薬(スイッチOTC医薬品など)を買った人は、医療費控除の代わりに「セルフメディケーション税制」(12,000円を超えた分、上限88,000円)を選ぶこともできます。どちらか一方だけなので、得なほうを選びましょう。
年の途中で退職をしている人
年の途中で退職をしていて再就職をしていない場合、年末調整を受けていないですよね?
そうすると年内で源泉徴収されていた分が返ってくることがあるので、確定申告をオススメします。
「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合
退職金を受け取るとき、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していますか?
これを提出していないと20.42%という高い源泉徴収をされてしまいます。
退職時に提出するのが一番いいのですが、していない場合は確定申告で還付を受けましょう!
副業をしている人
副業先でも源泉徴収が行われている場合、還付されることがあります
年末調整の際、生命保険料などの提出を求められますよね?
あの時にすっかり提出を忘れてしまった場合、確定申告で提出することが可能です。
確定申告をするデメリット
実は、確定申告をすることによるデメリットはほとんどありません。
強いていうなら基礎控除をちょっとだけ超えた確定申告など行った場合などですね。
還付金は微々たるもの。
医療費控除が総額11万円だった場合、1000円程度しか返ってこないことも。
そのうえ医療費控除をまとめるのは意外と大変で、領収書をすべて集め、エクセルに記載し…と結構手間がかかります。
そうなったとき、たった1000円しか戻ってこない…というその手間をどう考えるかですね。

確定申告をしないメリット・デメリット
確定申告をしないメリット
確定申告をしないメリットは、実はありません。
しなければならないひとは正直にしたほうがいいですし、不要な人は面倒ならしなくても大丈夫です。
確定申告をしないデメリット
デメリットは大きく分けて2つになります。
確定申告をしなくてもよくて、確定申告をしなかった場合
確定申告をしなかったことによる罰則規定はとくにありません。
しなくてもいいのにすることのメリットは確定申告による還付…お金が戻ってくる、ということです。
この場合、しなかったことによるデメリットは還付がないことです。
ムダに払ってしまった税金が返ってこないというのは大きなデメリットですね。
確定申告をしなければならないのに、確定申告をしなかった場合
しなければならないのに確定申告をせずにいた場合、2通りの罰則的な税金(無申告加算税・延滞税)が課せられます。
確定申告をしなければならないのに行わなかった際に発生する、罰則的な税金です。
本来支払わなければならない税金にくわえて払わなければなりません。
確定申告の期限は、原則として翌年の3月15日です(土日祝日にあたるときは次の平日)。
これは申告の期限であると同時に税金の納付期限でもあります。
なので、確定申告を行わず、支払わなければならない税金を支払わなかった場合にはこうした延滞税がかかってきます。
黙ってればばれないと思うんだけど…
マイナンバー制度により企業が個人に支払う報酬について、支払調書にマイナンバーを記載することが義務付けられています。
つまり、税務署側がマイナンバーを計算すると、どこからお給料が払われているかわかるという仕組みです。
支払調書はあるのに、確定申告がされていない…
そういうところから、無申告がばれてしまうかもしれません。
まとめ
今回のまとめです。
- 給与をもらっていても、「給与が2,000万円を超える」「2か所以上から給与がある」「給与以外の所得が20万円を超える」人は確定申告をしなければならない
- 年末調整をしていれば確定申告は不要
- 確定申告が不要な人でも、還付がある場合もあるのでチェックしてみよう
- 確定申告が必要なのに確定申告をしなかった場合、無申告加算税や延滞税がかかることも。
年末調整をされている企業にお勤めの方は、ほとんど確定申告は不要です。
でも、ちょっとだけ去年のことを振り返ってみませんか?
「去年は息子の骨折もあったし、ちょっと医療費がかかりすぎちゃったな…」
「年末はばたばたしていて保険料控除の提出を忘れちゃった!」
という方、意外な金額が戻ってくるかもしれませんよ。
よくある疑問(Q&A)
Q. 確定申告はいつからいつまで?
A. 原則として翌年の2月16日から3月15日までです。税金が戻ってくるだけの「還付申告」は、翌年の1月1日から5年間できます。
Q. スマホでも申告できる?
A. できます。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から、マイナンバーカードを使ってe-Taxで送信できます。金額や手順は年ごとに変わることがあるので、国税庁のホームページで確認しましょう。
関連記事)初盆と一周忌を一緒にしてもいい?お布施の相場・香典・案内状の文例