「一生懸命頑張れよ!」
「一所懸命励みます!」
この似たような言葉の違い、わかりますか?
先日小学生の息子が本を読んでいて
そう聞いてきたものの、すぐに答えられなかった私。
そこで今回、一生懸命と一所懸命について調べました!
- 違い
- それぞれの意味
- 使い方
などを、わかりやすくまとめますので、参考にしてください。
一生懸命と一所懸命の違いは?
そうね。
どちらも正しい日本語よ。
ちょっと違いについて説明するわね。
一生懸命と一所懸命、違いは「生」か「所」というところですよね。
古い日本語としてもともとあったのは、「一所懸命」なんです。
これは、昔の武士が「一カ所の領地」を守ろうとして頑張ったことが由来します。
つまり、一カ所の領地を一所懸命守ろうとした、それが命がけだったために、一生懸命となったというわけですが
これには、
- 一所を言い間違えて一生となった
- 命をかけて頑張るので、生きるという言葉を使うようになった
など、諸説あります。
じゃあ、違いはないの?
意味については次で説明しますが、一所懸命という言葉が、一生懸命にかわり、最近では「一生懸命」の方が使用頻度として多くなったというわけです。
ですが、今でも一所懸命という言葉は使われます。
時代劇や歌舞伎などでは逆に、「一所懸命」の方が主に使われますしね。
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一生懸命と一所懸命の意味は?
一生懸命の意味
- ありったけの力を出して頑張るようす
- 全力をあげて挑むさま
- 努力する・頑張ること
- 生きている限り頑張る
- 引くに引けない瀬戸際
などの意味があります。
一所懸命の意味
こちらは、先ほども述べましたように
- 武士が一カ所の領地を守るさま
- 命をかけて守る様子
- 引くに引けない切羽詰まった状況
などの意味があるんです。
懸命の意味
- ある限りの力を出して頑張る
- 力の限り努力する
- 精一杯頑張る
など、この「懸命」という言葉だけでも同じような意味があるため、「懸命に努力します」などという使われ方をすることもあります。
一生懸命と一所懸命の使い分けはどうすればいい?
そうね。
どちらも間違いではないんだよね。
ただし、一所懸命は一カ所を守るさま、先祖代々受け継いだ土地を守るという意味もあります。
- 陣地(土地)的問題
- 古い時代背景
などに関する時は、一所懸命という言葉の方を使いたくなりますが、ニュースなどでも一生懸命という言葉を使われることがほとんどです。
そのため、履歴書などに書く際も「一生懸命頑張ります」の方が良さそうですね。
最後に
では、まとめます。
- 一所懸命が一生懸命という言葉に変わった
- 武士が一カ所の領地を守るさま→一所懸命という
- 命をかけて守る様が、一生懸命に変わった・一所と一生がいい間違えられて変わったなど諸説ある
- どちらも正しい日本語
- 最近では、主に一生懸命が使われる
- 時代劇や歌舞伎では、一所懸命が主に使われる
子供にこのことを説明したところ、「どうして一つに統一されてないの?」という疑問は残るようですが、
- 日本語には古くからの言葉を無くさず大事にするという考え
- 若い人が新しい言葉を生み出し、多く使われる言葉として広まり認識されることもある
と説明すると、「たしかにそれはあるね」と納得したようです。
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