
飲酒運転はいけない。
飲酒運転は怖い。
どこかしこでポスターを目にしますが、なくならない飲酒運転。
飲酒運転によって尊い命が失われ、被害者家族がどんなに訴えても、・・・毎日のように飲酒運転のニュースを目にします。
少ししか飲んでないから、もうお酒は抜けているだろう、こんな甘い気持ちが飲酒運転を引き起こすんでしょうが、アルコール基準値っていまいちわかりにくいですよね?
そこで今回は、このアルコール基準値について、
- 基本情報
- 酒酔い運転と罰金
- 酒気帯び運転と罰金
- 目安量
- アルコールが抜けるまで
など、できるだけわかりやすく説明します。
この記事でわかること(結論)
- 酒気帯び運転の基準は「呼気1リットル中0.15mg以上」
- 2026年7月21日から、呼気0.5mg以上は数値だけで「酒酔い運転」になった
- 罰則の「懲役」は2025年6月から「拘禁刑」に。自転車の酒気帯び運転も罰則の対象
- 基準値より少なければ大丈夫、という量はない。飲んだら運転しない
アルコール基準値とは?
少しでも飲んだら、アルコールがあるってわかるっていうの?
道路交通法が定めるアルコール基準値は、呼気1リットル中0.15mg以上
つまり、呼気1リットル中0.15mg以上のアルコールがあるとわかると、酒気帯び運転となります。
アルコール基準値を、単位と呼気1リットルあたりでいうと、
アルコール1単位(ビールなら中びん1本、日本酒なら1合、焼酎なら0.6合)=血中アルコール濃度0.02~0.04%
呼気1リットル当たり=アルコール量に換算すると0.1~0.2mg
ということになります1)。

出典:公益社団法人 アルコール健康医学協会2)
じゃあ、これより飲んだ量が少ないと基準値以下で問題ないの?
でも「これより少なければ大丈夫」ではありません。
道路交通法では、量にかかわらず酒気を帯びて運転すること自体が禁止されています。
罰則の対象になるのは基準値以上か酒に酔った状態のときですが、数値は体質や体調で大きく変わるので、一口でも飲んだら運転しないのが鉄則です。
血中アルコール濃度・呼気アルコール濃度
ちなみに、血中アルコール濃度・呼吸アルコール濃度を測る計算式があります。
- 血中アルコール濃度(%)=(飲酒量(ml)×アルコール度数(%))÷(833×体重(kg))
- 呼気アルコール濃度(mg/l)=血中アルコール濃度(%)×5
体重55kgの女性・中瓶1本(500ml)と缶チューハイ3本(1040ml)を飲んだ(ともにアルコール度数5度)と仮定します。

血中アルコール濃度(%)=(1540×5)÷(833×55)=7700÷45815=0.168・・・=約0.17%
呼吸アルコール濃度(mg/l)=0.168×5=0.84mg/l >> 0.15mg/l
と、呼気1リットルあたりの0.15mgを軽く超えていますね(;゚ロ゚)
0.5mgを超えているので、2026年7月21日からは数値だけで「酒酔い運転」にあたる水準です。

体重が男性に比べて軽い女性は、とくに濃く出るんですよね。
ただ、この計算式は非常に複雑で難しい!
(計算式は色々あり、多少の誤差もあり。)
飲んだときに、こんな計算できるか〜と、投げ出したくなりますよね。
こちらのサイト(サントリー)で、飲酒した本人の体重・お酒の量を入力したら、一発計算か可能です。


どんな状態かがわかりますね。
ただ、「飲んでいるときにこんな入力ができればそもそも酒に酔ってはいない」(※少しでも飲んだら運転しないこと)と思う方も多いでしょう。
そんなとき、呼気中のアルコール濃度が息を吹きかけるだけでわかるアルコールチェッカーが便利です。
アルコールチェッカー
POWERボタンを押して、息を吹きかけるだけで、呼気中のアルコール 濃度がわかるんです。
警察の検査でも息(呼気)を調べますが、市販のアルコールチェッカーは製品によって精度に差があります。数値はあくまで目安で、「低いから運転してよい」という判断には使わないでください。
車のキーにつけておける、キーホルダータイプのアルコールチェッカーもあるんです。
自覚はなくても、このアルコールチェッカーで調べると、「結構飲んでいたんだ」というのが一目瞭然。
アルコールチェッカー買ってみた。大して酔ってないけどけっこ出るモンなんだねー。 pic.twitter.com/9CzpwlyoOe
— Fire丸山 (@fireroadster) 2018年12月11日
酔った感覚はなくても、基準は呼気1リットル中0.15mg以上。0.5mgなら、2026年7月21日からは数値だけで酒酔い運転にあたる水準です!
数値以外にも、どんな状態だと捕まるんでしょう?
アルコール基準値以上!酒酔い運転と酒気帯び運転
これは、違反行為の点数と処分内容です。

出典:公益社団法人 アルコール健康医学協会1)(※画像は2018年当時の表です)
酒酔い運転か、酒気帯び運転かで処分が異なります。2026年時点の行政処分は次のとおりです4)。
- 酒酔い運転・・・基礎点数35点、免許取消し(欠格期間3年)
- 酒気帯び運転(呼気0.25mg以上0.5mg未満)・・・基礎点数25点、免許取消し(欠格期間2年)
- 酒気帯び運転(呼気0.15mg以上0.25mg未満)・・・基礎点数13点、免許停止90日
※前歴やほかの累積点数がない場合。欠格期間は、免許を取り直せない期間のことです。
酒酔い運転と酒気帯び運転って、何か大きく違うのかしら?
この酒酔い運転、酒気帯び運転について、詳しく説明しますね。
酒酔い運転

これはもう一目瞭然で、酒に酔った状態です。
- まっすぐに歩けない
- 直立できない
- ろれつが回らない
- 酔った状態で運転している
この場合、一発退場、免許取り消しとなります。
人によって、アルコールの強さは異なりますが、上記の状態だと飲酒量は少なくても酒酔い運転と判断されるんです。
さらに2026年7月21日からは、呼気1リットル中0.5mg以上(血液1mL中1.0mg以上)なら、見た目に関係なく酒酔い運転とされるようになりました4)。
酒酔い運転の罰金
罰則は、飲酒運転をした人だけでなく、車を提供した人・酒を提供した店(人)・車に一緒に乗っていた人にも科せられます。
なお、2025年6月から刑法の改正で「懲役」は「拘禁刑」に変わりました。
- 飲酒運転をした人・・・5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
- 車を提供した人・・・5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
- 酒を提供した店(人)・同乗した人・・・3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
飲酒運転をした本人だけでなく、車を提供した人(貸した)にも同じ重さの罰則が科せられるんです4)。
酒気帯び運転

酒に酔った状態であるかどうかは関係なく、
- 呼気1リットル中0.15mg以上のアルコールを体に保有した状態で運転していた場合(0.5mg以上は酒酔い運転)
などが、酒気帯び運転になります。
酒気帯び運転の罰金
- 飲酒運転をした人・・・3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
- 車を提供した人・・・3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
- 酒を提供した店(人)・同乗した人・・・2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金
車できているとわかって、お酒を提供する店、飲ませる人、車を提供するにも問題があるためこのような罰金が課せられる厳しい処罰になっているのです4)。
アルコール基準値!2倍・4倍などはどんな状態?
これに対して何倍か、ということが「基準値の○倍」という言い方になります。
- アルコール基準値2倍=0.3mg
- アルコール基準値4倍=0.6mg
つまり、呼気0.25mg以上(基準値の2倍に届かない量)でも酒気帯び運転で免許取り消し。基準値の4倍(0.6mg)なら、2026年7月21日からは数値だけで酒酔い運転にあたります。見た目で酒に酔った状態と判断された場合も、もちろん酒酔い運転です。

これを見てもわかりますが、ビールの中瓶1本(1単位)でも血中アルコール濃度は0.02〜0.04%ほどになり、呼気に換算すると基準値の0.15mg前後に達することがあります。
つまり、少しでも飲んだらアルコールは検知される可能性があるんです。
ちなみに、奈良漬やウイスキーボンボンでも飲酒運転になるといわれています。
交通課長の答えは「もちろん飲酒運転になる」。「呼気1L中○○ミリグラムのアルコールが検出されれば即、飲酒運転です」。奈良漬だか、ウィスキーボンボンだかで最高裁まで争ったケースもあったように記憶しています。
— 田中龍作 (@tanakaryusaku) 2010年2月6日
ちなみにお酒の定義は「アルコールが1%以上の飲料」なので、ウイスキーボンボンは未成年であっても食べれます。だけどいわゆる飲酒運転に摂取方法は関係無いから捕まっちゃうよ!世の中うまくできてるね!
— うさぎさん’18 (@senobeet) 2015年2月17日
飲んだら乗るなが鉄則ですからね。
アルコールが抜けるまで
また、体重60kgの人の目安で、ビール中瓶1本(1単位)のアルコールが体から抜けるまで約3〜4時間、2単位なら約6〜7時間かかるとされています3)。
体質や体調によってはもっと時間がかかります。
量が多くなればそれだけアルコールが抜けるまでに時間がかかり、深酒ならば一晩経ってもアルコールが抜けていない状態で、飲酒運転となるわけです。
自転車の飲酒運転も罰則の対象
2024年11月1日から、自転車の酒気帯び運転にも罰則ができました5)。
- 自転車で酒気帯び運転をした人・・・3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
- 自転車を提供した人・・・3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
- 酒を提供した人・同乗した人・・・2年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金
「自転車なら少しくらい飲んでも」は通用しません。飲んだら自転車も押して帰りましょう。
(罰則・処分は2026年時点の情報です。)
参考サイト:
1)公益社団法人 アルコール健康医学協会 飲酒運転防止
2)公益社団法人 アルコール健康医学協会 飲酒の基礎知識
3)公益社団法人 アルコール健康医学協会 飲酒の基礎知識
4)警視庁 飲酒運転の罰則等
5)仙台市 道路交通法の改正について(自転車のながらスマホ・酒気帯び運転の罰則強化)
よくある疑問(Q&A)
Q. 一晩寝れば、翌朝は運転しても大丈夫?
飲んだ量が多いと、翌朝でもアルコールが残っていることがあります。2単位で6〜7時間ほどかかるとされるので、「寝たから大丈夫」と時間だけで判断しないでください。
Q. 0.15mg未満なら飲んで運転してもいい?
いいえ。道路交通法では、酒気を帯びて運転すること自体が禁止されています。0.15mg未満でも、酒に酔った状態と判断されれば酒酔い運転です。
最後に
ポイントをまとめます。
- アルコール基準値は、呼気1リットル中0.15mg以上
- アルコールチェッカーはネットでも購入できる
- 酒酔い運転か、酒気帯び運転かで処分が異なる
- 酒酔い運転は、一目瞭然で酒に酔って運転した状態
- 酒気帯び運転は、見た目にはわからずとも、検査で基準値を上回った状態
- 呼気0.25mg以上は酒気帯びでも免許取り消し、0.5mg以上か一目瞭然で酒に酔った状態なら酒酔い運転(数値基準は2026年7月21日から)
- 罰則の「懲役」は「拘禁刑」に。自転車の酒気帯び運転も罰則の対象
- 少しでも飲んだらアルコールは検知される可能性がある
- ビール中瓶1本でも、アルコールが抜けるまで3〜4時間ほどかかる(体重60kgの目安)
どれくらいなら飲んでも運転して大丈夫という基準はありません。
飲んだら乗るな!
飲むなら乗るな!
これは鉄則です。

