私、最近物忘れ激しいから忘備録(ぼうびろく)に記録してんねん。
これでバッチリや!
え?忘備録(ぼうびろく)?
それ備忘録(びぼうろく)の間違いじゃない?
エッ!私、ずっと忘備録(ぼうびろく)ていうてきたけどちゃうのん?
あれ?
私も自信なくなってきちゃった。どっちが正しいのかな?

 

結論

  • 正しいのは「備忘録(びぼうろく)」です。
  • 「忘備録(ぼうびろく)」は覚え間違いから広まった形で、辞書では「備忘録に同じ」と扱われる程度です。
  • 仕事のメールや改まった文書では「備忘録」と書くのが無難です。

 

こういう覚え間違いってよくありますよね。

今回はこの「備忘録(びぼうろく)」と「忘備録(ぼうびろく)」について

  • どちらが正しいのか
  • どれくらい間違えられてるか調べた結果
  • なぜ間違えて覚えられているのか

これらについて調べてみましたよ。

これであなたの疑問もスッキリ解決!

ぜひ最後までご覧くださいね。

「備忘録」と「忘備録」どっちが正しいの?

で、どっちが正しいんや?
正しいのはやっぱり「備忘録(びぼうろく)」みたいですよ。

備忘録と忘備録どっちが正しい?

 

辞書を引いてみれば一目瞭然。

備忘録と忘備録どっちが正しい?辞書は?

 

 

 

 

 

忘備録では載っていませんでした。

 

ちなみに意味は、「わすれたときの用意に書いておくメモ」です。

 

ネット上の辞書も調べてみましたよ。

ネット上の辞書では?

web上の辞書でも調べてみましたよ。

するとおもしろいことが!!

 

(この記事を書いた2018年当時)三省堂 Web Dictionary は「備忘録」のみ

 

goo辞書(現在は閲覧できません)はなんと!!

 

「備忘録」と「忘備録」の両方が載ってました。

 

でも「忘備録」の方には「備忘録」に同じと書かれています。

 

忘備録でも載ってはいますが、きちんと言葉の意味が載ってないということは、やはり「備忘録」の方が正しいのでしょう。

その反面、そうやって「忘備録」も載っているということは、忘備録で辞書を検索する人も多いってことでしょうね。

 

今なら、コトバンクで同じことが確かめられます。デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典とも、「忘備録」は「備忘録」に同じという扱いで、意味の説明は「備忘録」の項目にまとめられています。

 

え〜〜〜!今まで知らんとずっと「忘備録」って言ってきたがな〜。
恥ずかしいわぁ。

 

でも、意外と忘備録で覚えている人は多いみたい。

 

「備忘録」が正しいということがわかったところで、どれくらいの人が「忘備録」と覚えているのかちょっと気になったので、調べてみましたよ。

 

グーグルのキーワードプランナーで調べてみた!!

 

そこで、グーグルの広告用ツール「キーワードプランナー」(当時の名前はグーグルアドワーズ。今のGoogle 広告)で調べてみました!(2018年調べ)

 

グーグルアドバルーン?
おばちゃん、カタカナに弱いな〜。アドワーズ!

 

キーワードプランナーでは、1か月に検索される平均の回数の目安がわかるんです。

 

ジャーン!!

備忘録と忘備録どっちが正しい?

 

2018年当時、備忘録と忘備録合わせて、平均して月に約27,000回検索されて、そのうち5,400回が忘備録で検索されてるってことなんです。

割合にすると約2割ですね〜。

 

この2割というデータが、全国民のうち2割の人が間違えているというデータにはなりませんが、それなりに忘備録として定着してしまっているのでしょうね。

 

そうなると、忘備録はなぜこんなに間違えられやすいのかなと思ってしまいますよね。

そんなわけで、なぜ忘備録と覚えられているのかということについて調べてみましたよ。

 

なぜ「忘備録」と覚えている人が多いのか?

そもそもなぜ、2割もの人が忘備録と検索してしまうのか。

わかりやすく説明していきますね。

 

日本語として正しいのは「備忘録」。

 

熟語の構造には主に以下の6種類の構造があるんです。

  1. 主述構造(主語+述語)
  2. 補足構造(動詞+目的語)
  3. 修飾構造(修飾語+名詞)
  4. 打ち消しの構造(不・無・非・未+語。例:不安・無料)
  5. 類義語の並列構造(似た意味の名詞・形容詞・動詞が2つ並列したもの)
  6. 対義語の並列構造(反対の意味の名詞・形容詞・動詞が2つ並列したもの)

この中で、備忘録は2の補足構造に分類されます。

補足構造とは、「動詞」+「目的語」で構成されているもののことです。

 

補足構造の熟語を見てみましょう。

 

 

飲酒・・・飲む(動詞)+酒(目的語)→酒を飲む

登山・・・登る(動詞)+山(目的語)→山に登る

読書・・・読む(動詞)+書(目的語)→書を読む

 

で、「備忘録」の「備忘」も

 

備える(動詞)+忘れること(目的語)→忘れることに備える

 

という動詞+目的語の構造になっています。

 

でも、単純に日本語そのままで行くと「忘れることに備える記録」で忘備録となるのは自然ですよね。

このことから、そのまま「忘備録」と覚えてしまう人が多いんですね。

 

しかも「忘れる→備える」と、日本語の言い方の順番どおりに並んでいるようにも見えますよね。

だから違和感がないというのも原因でしょう。

 

また、他の人が言っているのを聞いても、形・音・意味が近いので、視覚的にも聴覚的にも間違って覚えやすいのです。1)

 

備忘録と忘備録なぜ間違えて覚える?

 

へぇ〜、そりゃしゃーないな。
なんや難しいことはわからんけど、次からは「備忘録」ていうことにするわ。
他にもうろ覚えの言葉っていっぱいありそうね。
あんた、それ、まちごうてるやないの。
うる覚えやろ?

 

え?と思ったアナタはこちらの記事もどうぞ〜♪
「うる覚え」と「うろ覚え」は方言の違い?!正しいのはどっち?

 

参考:1)言葉研究館 国語の窓 第36号(2008年7月1日発行)

よくある疑問(Q&A)

Q.「備忘録」の読み方は?

A.「びぼうろく」です。「ぼうびろく」と読むと「忘備録」の読みになってしまうので注意しましょう。

 

Q.「忘備録」と書いたら間違いになる?

A.辞書によっては「備忘録に同じ」として載せていますが、もともとの正しい形は「備忘録」です。人に見せる文書では「備忘録」と書いておくと安心です。

 

Q.「備忘録」の言いかえは?

A.「メモ」「覚え書き」「控え」などが使えます。仕事では「議事メモ」「作業メモ」のように、何のメモかを付けるとわかりやすくなります。

 

まとめ

では、今回の内容をまとめていきますね。

  • 「備忘録」の方が正しい
  • 2018年の調べでは、検索の約2割が「忘備録」だった
  • 「備忘」という熟語は補足構造の熟語なので動詞+目的語の順になる
  • 形・音・意味が近いので視覚的・聴覚的に間違えて覚えやすい

 

今回は「備忘録」と「忘備録」どちらが正しいのかということについてまとめてみました。

意外と間違えて覚えてしまっている言葉って多いんです。

何年も使い続けてきた言葉が間違ってるなんて、びっくりですよね。

 

うちの母にもこの備忘録の話をしたら、「は?忘備録ちゃうの?」と↑に出て来た大阪のおばちゃん並に驚いてました(笑)

何度言っても、「うそ〜ん。忘備録やって!」としつこく言い張ってました。

70近くになってはじめて知る間違い(笑)。

 

それくらい忘備録で浸透してしまってるんでしょうね。

皆さんも恥をかかないように気をつけましょう〜。