脳梗塞といえばお年寄りの病気というイメージですが、最近は30代から40代くらいの若い人が発症する「若年性脳梗塞」が多くなってきています。何年か前から芸能人の方やアナウンサーなど有名人の方が発症しているので危機感を感じている人も多いのではないでしょうか。
でも、脳梗塞は突然起こると思われてきたのですが、実は脳梗塞を発症した方のうち25%の方に前触れ症状が現れるということがわかってきたのです。この前触れ症状を知っておくことで脳梗塞を起こしてしまう前に対処することで発症を防ぐことができます。
一度脳梗塞を起こしてしまうと、体の麻痺や言語障害、感覚障害などの症状が出てきます。その症状は年齢や対処の早さにもよりますが、リハビリなどで回復することもありますが、ある程度以上の回復は難しいという場合が多いのです。
私の義父も脳梗塞を発症し、半身麻痺、言語障害などが出て大変でした。脳梗塞は一度発症すると回復は難しく家族も大変です。
そんな脳梗塞の前触れを知って、早期発見し、早めの対処をできるようにしておきましょう。
また脳梗塞の予防方法などについてもまとめてみました。
脳梗塞の前触れの症状は?
脳梗塞の前触れとして一過性脳虚血発作(TIA)があります。TIAとは脳への血流が一時的に悪くなることで、運動麻痺や感覚障害などの症状が出ることです。
この発作は一時的に出て、すぐに回復するので、疲れのせいだと思い、そのままにしてしまうことが多いのです。
- 半身麻痺
- 感覚麻痺
- 失語症(言葉が出ない、理解できない)
- 片目が見えなくなる
- ものが二重に見える
- めまい
- ろれつが回らない
- 転倒しやすい
[adsense]
私の義父の場合
義父が脳梗塞を起こした時、発症する少し前から、仕事中に道に迷ったり、忘れっぽくなったりしていたそうです。ろれつが回らないこともあったそうです。義母が様子がおかしいと思い、内科を受診すると、「認知症です」と言われ、数日経ってから介護福祉士でもある私のところへ連絡があったのですが、あまりにも急な変化だったので、私は認知症ではなく、脳梗塞だと判断し、すぐにでも救急車を呼んで病院に行くように伝えました。
するとやはり、脳梗塞を起こしているということで即入院になりました。義父の場合他の持病があったため、手術ができなかったので、それからしばらくして半身麻痺、言語障害が現れ、みるみるうちに認知症状も出てきて、他の病気も併発し、発症から10年もしないうちに亡くなってしまいました。
やはり、最初の前触れを知っているのと知らないのとでは大違いです。かかりつけの内科医はデイサービスもしていて認知症のお年よりもたくさん診ているというのに、脳梗塞ではなく、認知症だとすぐに判断してしまったのも運が悪かったのかもしれません。あとで、誤診に気づいて連絡をくれたそうですが、それは私が認知症ではないと判断した後でしたから、かなり遅い判断でした。
前触れの症状は一時的にしか現れず、すぐに症状が消えるので脳梗塞の前触れだと思う人は少ないと思います。でも、このサインを見逃してしまうと命にも関わる大変なことになってしまうので、ぜひこれらの症状を覚えておいてください。
脳梗塞の前兆が現れた時の対処法とは?
このTIAの症状が出たら5%の人が48時間以内に脳梗塞を発症します。また、3割の人がその後脳梗塞を発症するというデータもあります。
脳梗塞は梗塞を起こす前に対処しなければなりません。一刻も早く対処することが大切です。ですから休日だから明日にでも受診しようと思っている間に発症することもありえますし、自分で車などを運転している間に発症するかもしれません。
TIAはすぐに症状が治まるので、救急車を呼ぶのはちょっと・・・と思ってしまいがちですが、大事に至らないためにはそれが一番です。もしそれがTIAではないとわかったとしても、それはそれで安心ですよね。
TIAを判断するポイント3つ
- 顔 「いー」と言った時、口角が片側だけしか上がらない
- 腕 両手の平を上に向けて肩の高さまで上げ、5秒キープ。腕が上がらなかったり片側だけ下がる。
- 言葉 「太郎が花子にりんごをあげた」と言ってもらい、ろれつが回らなかったり、意味がわからない。
これらの症状が1つでも出ていたら、必ず救急車を呼んでください。
病院での治療は?
要するに発症してからの時間が重要なのです。ですから前触れの時点でこの対処ができれば間違いなく後遺症も残さず発症を防ぐことができるのです。
大抵の場合は発症から4.5時間経過しているということが多いそうなので、早い判断がその後の後遺症を残すか残さないかのポイントです。
病院に行ってから1時間くらいは検査に時間がかかります。症状がおさまったからと様子を見るということはせず一刻もはやく受診しましょう。
脳梗塞にならない生活習慣とは?
脳梗塞にならない生活習慣を原因別に見てみましょう。
脳梗塞の原因になる持病を予防する
脳梗塞の原因として有名なのは高血圧、高脂血症、糖尿病です。これらの持病がある方は特に注意をしなければなりません。また、これらの症状を起こさない生活習慣をすることで脳梗塞のリスクは下がります。
- 高血圧 塩分控えめの食事、適度な運動、血圧を下げるカリウムや血液をさらさらにする青魚などを積極的に摂る。
- 高脂血症 腹八分目を心がけ、脂っこい食べ物や、甘いもの、お酒を避ける。
- 糖尿病 食事をバランスよく食べ、間食を控える。食物繊維が多いものを積極的に摂る。
脳梗塞は朝・夏に起こりやすい
脳梗塞が起こりやすいのは朝起きた時や夏など、体の水分が少なくなって血液がどろどろになるためです。水分補給をしっかりすることで脳梗塞を防ぎましょう。
- 夜寝る前にコップ一杯の水を飲み、枕元にもいつでも飲めるように水分を用意しておきましょう。
- 喉が渇いたと感じてからでは遅いので、夏は特に喉が渇く前にこまめに水分補給をしましょう。
- 汗を大量にかくようなスポーツをする場合にはスポーツドリンクなどで水分補給をしましょう。
要するに、栄養バランスのよい食事を心がけ、適度な運動と水分補給によって防ぐことができるということですね。
それプラス、血液をさらさらにする食材を取り入れていくとさらによいと思います。
脳梗塞予防によい食材は?
- イワシや鯖などの青魚(DHA)
- 亜麻仁油などのオメガ3系油脂
- チアシード(中性脂肪、悪玉コレステロールを下げる)
- 玉ねぎ
- 納豆
- 酢
- 海藻類
- きのこ類
これらの食材を上手に取り入れて脳梗塞をしっかり予防しましょう。
さいごに
- 脳梗塞の前触れ(TIA)の症状をしっかり覚えておく
- TIAかなと思ったらすぐに救急車を呼ぶ
- 普段から食生活や生活習慣に気をつけ、脳梗塞を予防する
脳梗塞は一度起こしてしまうと、本人もその家族も本当に大変です。私も義父が脳梗塞になった時は一時的にひどい認知症状も出ていたため、義母と交代で病院へ通い、看病が大変でした。
また、症状が出てからは一刻も早い治療でその後の生活が変わってきます。脳梗塞の前触れを覚えておいて、いざというときにすぐに対応できるようにしておきましょう。
byさっちん
【副業に興味ある方必見】隙間時間にライターをしてお小遣いを稼ぎませんか?