工業地帯、工業地域の工業出荷額のグラフ割合問題の攻略(中学受験の勉強の基礎固め)

工業出荷額割合の表を提示されて、

「これはどこの工業地帯(地域)ですか?」

という問題が、中学受験でもよく出題されます。

この問題を攻略するために覚えておくべき最低限のポイントについてまとめてみました。

まず動画にまとめてみましたので、そちらをご覧になってから記事を読んでいただくことでより頭に入りやすくなると思います。

後半では実際に表からどこの工業地帯(or地域)かを選ぶ問題もやっていただきます。

機械、金属、化学、食料品の割合に着目する

機械、金属、化学、食料品の4つに着目しましょう。

まず、機械工業の割合が50%を超える、もしくは50%に近いのは、

  • 中京工業地帯(中でもダントツで68%程度)
  • 東海工業地域
  • 京浜工業地帯

の3つだけです。

次に、金属工業の割合が20%程度と、その割合が多いのが、

  • 京葉工業地域
  • 阪神工業地帯
  • 瀬戸内工業地域

の3つです。

次に、化学工業の割合が高いのが

  • 京葉工業地域(中でもダントツで40%程度)
  • 瀬戸内工業地域

の2つです。

最後に、食料品の割合が17%と高い割合を占めるのが、

  • 北九州工業地帯

です。

まとめると次のようになります。

ダントツ組に着目する

ここからダントツ組を見ていきます。

一発でどこの工業地帯かわかるものです。

それがこの3つです。

まず機械ダントツです。

中京工業地帯は機械がダントツの68%ですので、ダントツに多い場合は、中京工業地帯と判断できます。

次に化学ダントツです。

京葉工業地域は化学がダントツの40%ですので、ダントツに多い場合は、京葉工業地域と判断できます。

次に食料品です。

こちらはダントツまでは行きませんが、他の工業地帯と比べて食料品の割合が高く17%あれば北九州工業地帯と判断できます。

ダントツ組まとめ

  • 機械工業の割合が68%とダントツ→中京工業地帯
  • 化学工業の割合が40%とダントツ→京葉工業地域
  • 食料品の割合が17%と多い→北九州工業地帯

と1つに絞ることができます。

工業出荷額の割合で機械工業が68%と多い割合を占めている工業地帯は?

  • 京浜工業地帯
  • 阪神工業地帯
  • 中京工業地帯

正解!

不正解...

正解は中京工業地帯です。

中京工業地帯は豊田もあり、機械工業の割合がダントツで多い特徴があります。

問題に戻る

工業出荷額の割合で化学工業が40%程度と多い割合を占めている工業地帯もしくは地域は?

  • 鹿島臨海工業地域
  • 京葉工業地域
  • 京浜工業地帯

正解!

不正解...

正解は京葉工業地域です。

京葉工業地域は化学工業の出荷化学が日本一の千葉県を有し、化学工業の割合が40%程度と非常に高いことが特徴です。

問題に戻る

工業出荷額の割合で食料品工業が17%と最も多い割合を占めている工業地帯は?

  • 京浜工業地帯
  • 阪神工業地帯
  • 北九州工業地帯

正解!

不正解...

正解は北九州工業地帯です。

北九州工業地帯は食品工業の割合が多い特徴があります。

問題に戻る

ダントツを除いた機械工業の割合が多い工業地帯、工業地域

機械工業の割合が50%を超える、もしくは50%に近いのは、

  • 中京工業地帯(中でもダントツで68%程度)
  • 東海工業地域
  • 京浜工業地帯

の3つだけでしたが、ダントツの中京工業地帯を除くと、機械が50%近いのは

  • 東海工業地域
  • 京浜工業地帯

に絞られます。

このうち京浜工業地帯は化学ダントツの京葉工業地域の近くですから化学が多いので機械だけでなく化学も多ければ(17%)京浜工業地帯と判断できます。

ダントツを除いた金属・化学工業の割合が多い工業地帯、工業地域

金属工業の割合が20%程度と、その割合が多いのが、

  • 京葉工業地域
  • 阪神工業地帯
  • 瀬戸内工業地域

の3つでした。金属にはダントツはいませんが、京葉工業地域は化学がダントツですので消せます。

一方で化学工業の割合が高いのが

  • 京葉工業地域(中でもダントツで40%程度)
  • 瀬戸内工業地域

の2つでした。

化学ダントツの京浜工業地帯を消すことができます。

すると、

金属工業の割合が20%程度と、その割合が多いのが、

  • 阪神工業地帯
  • 瀬戸内工業地域

化学工業の割合が高いのが

  • 瀬戸内工業地域

と絞ることができます。

 

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阪神工業地帯もそこそこ化学工業は多いですが、ケミストリー(日本語で化学)は広島出身ですから、瀬戸内工業地域の方が化学が多いのです。

強引やな・・・

まあ、そういうな。

実際の問題にチャレンジ

では実際に表からどこの工業地域もしくは工業地域かを選ぶ問題をやってみましょう。

①〜⑧に該当する種類別工業製品出荷額を下から選べ。

  • 京浜工業地帯
  • 中京工業地帯
  • 阪神工業地帯
  • 北九州工業地帯
  • 関東内陸工業地域
  • 瀬戸内工業地域
  • 東海工業地域
  • 京葉工業地域
まず何に着目しますか?
ダントツ組ですね。

機械ダントツの⑦が中京工業地帯です。

その通りです。ダントツ組はあと2つありましたね。


化学ダントツの①が京葉工業地域です。

その通りです。残り1つはダントツというほどではないですが、多いので覚えておかないといけないやつでしたね。

食料品が17%と多い⑤が北九州工業地域です。

その通りです。とりあえず3つ片付きました。次は、何を見ますか?

機械工業の割合が多い組に着目します。

中京の他、京浜、東海が機械の割合が多かったです。


その通りです。両者の違いを見分けるポイントは何でした?
。京浜工業地帯は化学ダントツの京葉工業地域の近くであり、化学の割合が高いです。
そうですね。機械が多くてかつ化学も多いのが京浜、そうではないのが東海でした。

次は何に着目しますか?

化学と金属に着目します。

金属は、京葉、阪神と瀬戸内が多かったです。

一方、化学ダントツは京葉ですが、それ以外に化学が多いのが、瀬戸内でした。


その通りです。ケミストリー(化学)は広島出身なので、瀬戸内工業地域で化学が多いと覚えればよかったですね。

阪神タイガース:金本選手がいた
広島カープ:金本選手がいた&ケミストリー

と覚えてもよいですが。

相変わらず、強引やな・・・

最後残ったのが関東内陸工業地域ということになりますね。

 

これらの着目ポイント以外に、今回はいずれもその他に入っていますが、

  • 京浜工業地帯は割合は低いが印刷業が入っている。
  • 東海工業地域は割合は低いが富士市や富士宮市で有名な紙・パルプが入っている。

という点に着目して絞ることもできます。

工業地帯、工業地域の工業出荷額のグラフ割合問題、なんかできるような気がします。

ありがとうございます。